新刊チェック(25/12/14-20)&お知らせ

今週もイベント盛りだくさん٩( ᐛ )و
本屋lighthouse 2025.11.26
誰でも

今週も大事なことは冒頭に!

・〈店内イベント〉2025年11月29日(土)15時〜17時『まちは言葉でできている』(柏書房)刊行記念イベント「まちの記憶をひらく:共に語り、記録するという抵抗」を開催します。詳細と申込はこちらから

・〈トークイベント/会場は東京〉2025年12月4日(木)19時〜21時にて、東京都菊川のナイスなビアバー&本屋のsabo beer bar & bookstoreを会場に、丹渡実夢『迂闊 in progress 『プルーストを読む生活』を読む生活』イベント「プルーストはあくまで踏み台」を開催します。お話し相手はもちろん柿内正午。日記が好き/書いてみたい、小説や映画が好き、とにかくおしゃべりが好き、そういう人は来ると間違いなく気分よく帰れます。ノンアルコールもあるよ(私はお酒飲まないし!)詳細&申込はこちらから

おそらくこの2つ、というかこの1年、あるいは本屋lighthouseという存在そのものの意識からして、個々の歴史=過去を残していくこと(公的な歴史=権力を持つ者が残していく歴史への抵抗になるもの)はずっと考えていて、そこにつながるイベントだったりします。

先日無事開催を終えた『福音派―終末論に引き裂かれるアメリカ社会』『歴史修正ミュージアム』刊行記念イベント「アメリカの信仰・文化・歴史をめぐる闘争を考える」も当然その範疇にあります。アーカイブも購入可能なのでぜひ。この2冊の本を読んで、そしてイベントを通して思ったのは、やっぱり「教育」って大事だよねという当たり前のことだったわけですが、SNSという場所もまた教育の場として存在してしまっているのが現代社会なので、やはり使い方は意識していく必要があると思います。あるいはSNS=ミュージアムという考え方をしてもいいでしょう。適切な歴史修正(not歴史否定)をしていくために、どのような発信=展示をするか。それは発信内容が重要であることと同時に、聴衆・観衆にどう見られるかということを意識することでもあるはずです。「この人の話は聞いたほうがいいかもしれない=この展示は真実として理解したほうがいいかもしれない」と受け手が思うあり方とはどのようなものなのか。トーンポリシングなどの問題とは別軸で、考えていきたいですね。

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新刊チェック(25/12/13-20に刊行予定の本) *入荷は少し遅れます

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勁草書房 好みで満ちてゆく社会

9784326654529

“現代社会の「文化」は、高尚・教養といった規範的な意味合いから、個人の選択的なものへと変化した。ロックやJポップを「聴き」、格闘ゲームやRPGをプレイして「遊び」、アニメやカリスマホストのキャラクターを「愛で」、携帯を操作しショッピングモールを「移動する」─昭和から令和までの文化的な生活とその変容を描きだす”。当然のように政治にも「好み」は影響を与えているはず……。文化論、大事。

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岩波書店 ネズミはなぜ回し車で走るのか

9784000297400

“回し車の中で走るハムスターを見てこんなことを思ったことはないだろうか。「めっちゃ上手に走るなぁ」「走っていて楽しいのかしら」「なんで走っているの?」――。でも走るのはハムスターだけではない。ラットもマウスもニワトリもゴキブリも走っている。なぜ走るのか、その素朴な疑問に真正面から挑む”。来ました、岩波科学ライブラリーのタイトルですでに最高シリーズ。これは『ハトはなぜ首を振って歩くのか』に匹敵する名著に違いない。

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白水社 10:04

9784560072660

まじですか。ふがっ!って声に出しちゃった。これがUブックスに入るとは……。『トピーカ・スクール』も読みたいしこれも……と思っていたので2026年こそ……。

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新潮社 わたしたちの不完全な人生へ

9784105902049

“誰にだってある。このままではいけないと、ふと運命を変えたくなるときが。あまりにも不運な男は、ある日、「人生のギヤ」を切り替えようとする。「ボブ」と名乗る娘の思春期に悩み、仕事にも疲れ切ったシングルマザーは、酒に逃げるのをやめることにする。少女時代、親友との友情のために映画出演をやめた女性は、ふとあることに気づく。完璧には程遠い人生を受け止めて生きる愛すべき人々を描く連作短編集”。新潮クレストブックスから出ている村松潔訳の外国文学がなぜか好きなことが多く、これもきっとそれ。

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光文社 子どものSNS禁止より、大人のX規制が必要な理由

9784334108212

新書。タイトルに同意。『ソーシャルメディア・プリズム SNSはなぜヒトを過激にするのか?』とセットで読みたい。

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河出書房新社 光と糸

9784309209418

“2024年にノーベル文学賞受賞後に韓国で刊行された初の単行本。受賞記念講演・エッセイ・詩を著者本人が編んだ、光と命をめぐる祈りのメッセージ”。ハン・ガンそういえば読んでなかった、という人はここから入ってみるのもいいかも。予約受付中

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淡交社 人と動物をめぐるフォークロア

9784473046956

“「ペット」「毛皮」「捕鯨」、そして熊や猪など人に危害を与える動物の事件の多発や鹿による農作物への深刻な被害など、人と動物とのかかわりをめぐるいろいろな現象や問題が起きている近年ですが、かつて日本人は動物、生き物を信仰の対象として祀り、畏れました。そして動物にまつわる言い伝えや伝承は今もなお数多く残されています。本書は日本の民族・伝承や信仰の中から人と動物とのかかわる事例を取り出し、10章にわけて解説します。「共生」に視点の主軸を据えて、人と動物のかかわりを民俗学の側面からアプローチする一冊”。『福音派』を読んでいたときにも思ったのですが、どうしても日本社会は「宗教(信仰)=悪(ないほうがいいもの)」という認識をもちがちで、実はそこが社会問題解決のネックになっている気がします。まずその認識をとっぱらってから物事を考えてほしい。本書もそのきっかけになる気がする。

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書肆侃侃房 ことばと vol.9

9784863856981

終刊号。富田ララフネ「これは歯的な話」が載っている……『Θの散歩』は何度でも紹介&プッシュしちゃうよ……。

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今週のお知らせコーナー

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①定期読書会&イベント関連のお知らせ

・12月28日(日)14時〜16時 高橋くん読書会

→今回の課題テーマは、年末恒例となった「今年のベスト」。なお、2023年のこの読書会後に丹渡さんが「来年はプルーストを読む」と迂闊に言い放ったところから『迂闊〜』は誕生しました。来年の抱負を迂闊に言うと、予想だにしない展開を生むのです。今年の迂闊は誰だ〜?特に申し込みは不要です。自由参加。ツイキャスでも流します。zoom参加希望者はbooks.lighthouse@gmail.comまで連絡ください。

・『物語とトラウマ』ゆる読書会はいったん終了。一度別のワークショップ的なものを挟んでから、別のテーマで読書会をスタート予定です。

②〈特別イベント関連〉

・〈店内イベント〉2025年11月29日(土)15時〜17時『まちは言葉でできている』(柏書房)刊行記念イベント「まちの記憶をひらく:共に語り、記録するという抵抗」を開催します。詳細と申込はこちらから

・〈トークイベント/会場は東京〉2025年12月4日(木)19時〜21時にて、東京都菊川のナイスなビアバー&本屋のsabo beer bar & bookstoreを会場に、丹渡実夢『迂闊 in progress 『プルーストを読む生活』を読む生活』イベント「プルーストはあくまで踏み台」を開催します。お話し相手はもちろん柿内正午。日記が好き/書いてみたい、小説や映画が好き、とにかくおしゃべりが好き、そういう人は来ると間違いなく気分よく帰れます。ノンアルコールもあるよ(私はお酒飲まないし!)詳細&申込はこちらから

・〈トークイベント/会場は奈良〉2025年12月14日(日)、今年も奈良の「ほんの入り口」にてイベントやります。「関口と入り口2025ーーへロヘロたちの集い」今年は奈良マラソンを走ってからの開催。どういうこっちゃ?詳細と申込はこちらから

・〈トークイベント/会場は名古屋〉2025年12月16日(火)、奈良に続いて「TOUTEN BOOKSTORE」にてイベント開催。「あなたも、わたしも、あの人も!みんなで生き残る会議」。真面目に楽しく、楽しく真面目に、この世界を考える時間。詳細と申込はこちらから

・〈店内イベント〉2026年1月11日(日)終日、『贈り物の本』刊行記念イベント「贈り物を頂き、誠にすいません」を開催します。牟田さん&日野さんによるトークイベントと、ごーすと書房・十七時退勤社・暮ラシカルデザイン編集部のブース出店、という豪華な1日になります。詳細&トークイベント申込はこちらから

・〈店頭フェア開催中〉「わたしのみすず書房」フェア、やってます。フェア特別冊子「わたしのみすず書房」は単体購入300円税込、当店ではみすず書房の本を購入いただければ無料贈呈としています。ウェブストアにもフェアページを作りました。また、「これを機にみすず書房に挑戦だ!」という方がいらっしゃいましたら、店頭にない本も取り寄せ可能ですので気軽に連絡ください。

・〈店頭フェア開催中〉「Write down your voice.」という日記プロジェクトを始めます。この世界を生き抜くための日記。そしてこの世界を変えるための日記。それを私たちの「声」で作っていくプロジェクト。店頭に設置した共有の日記帳に「あなたの日記」を書き込んでいく試み。12月1日から開始します。詳細はこちら

③読書のSNS&記録アプリ「Reads」のアカウントも取得、運用しています。個人的に読んでいる本を中心に紹介、ただただ楽しくやっております。ウェブストアでは「最近Readsで紹介した本」カテゴリも作りました。現状iOSのみですが、Androidにも対応予定とのこと。見るだけならウェブブラウザでもできるので、ぜひチェックしてみてください→本屋lighthouseのページ

④ウェブストアを移転しました。新ストアはこちらです旧ストアは完全に停止しています。TシャツなどのグッズはSUZURIで販売中です。

ブルースカイのアカウントを開設していました。mixi2も。なお、Twitterの運用はほぼ終了しました。緊急連絡やDM利用などは続けます。あと、Twitterでしか告知ができない/していないアカウントに関わる告知なども、当面の間は続けます。通常のお知らせ系はほかSNSにて同時並行的におこないますので、ご都合よろしいものでチェックしてください。各種リンクはこちらにまとまっていますので、よーちぇけらー٩( ᐛ )و

⑥2024年5月より営業時間を変更しました。土日祝日はこれまでどおり12時〜19時での営業ですが、平日の営業時間を14時〜21時に変更。いままでより2時間後ろにずらします。会社帰りにも寄りやすくなると思うので、ぜひ帰り道に……。

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出版社の方へ:書評や本の紹介記事をこちらのレターにて配信することが可能です。執筆条件はこちらが叩き台になりますので、内容含め気軽にご相談くださいませ。

この新刊チェックは無料にて配信していますが、投げ銭はいつでも大歓迎でございます(50円以上から設定可能ですので、気前が大変よろしいときなどにこちらからお願いします)。

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