新刊チェック(26/01/11-17)&お知らせ

この時期がとても好き
本屋lighthouse 2025.12.24
誰でも

年末というのはどうも忙しないのだけど、どうせ終わりもしないことだらけ、そもそも着手すらされていないものだらけなのだから(年始の目標ってなんなんだろう)、さっさと来年のことを考えてわくわくしてしまおう、というのが個人的なスタンスです。ということでこの時期がとても好き。楽しそうなことばかり考えてる。そしてそれが来年の目標になるし、来年の今頃にはそのうちのほとんどは着手されてすらいないのだった(年始の目標ってなんなんだろう)。

以前、小屋で本屋をやっていたときに年始の書き初めで「積読は希望」と書いたのですが、たぶん同じことなのだと思います。とにかく目標は立てておけ、それが叶わないどころか忘れ去られていたとしても、そのことすら忘れて何度でも目標として立てておけ、それは未来への希望となる、そういう感じ。たとえば戦争に向かうようなことを衒いなく(衒いなく!)やっているような人たちは、むしろ未来への希望が失われていて、この世への未練(≒希望)などもはやない、などと思っているのかもしれない。そんな状態になってしまった者らを引っ張り上げるのは難しいかもしれないけども、その状態にならないように予防するためのなにかは、常に提案できるかもしれない。本はそのための手段のひとつだし、本屋をやっている理由のひとつもここにある。

***

「本チャンネル」の新規インタビュー、明日25日(木)18時に公開されます。

今回選んだのは、友田とん『「手に負えない」を編みなおす』(柏書房)でした。積読とか年始の目標とかも「手に負えない」ですね。本を読んでから、あるいは読む前に、それとも読みながら。読みながら聞いてみるというのは実に手に負えなさそうでいいですね。だれかやってみてください。本は先ほどたくさん入荷したので、店頭もしくはウェブストアにてぜひ。初回入荷分はすべて友田さんのかわいいサイン入りです。

***

今月開催のトークイベント2本、音声アーカイブの販売を開始しました。

どちらも充実したイベントになりましたので、ぜひ年末年始の大掃除のお供とかに……。TOUTEN BOOKSTOREのイベントは、その2日前に開催した奈良・ほんの入り口でのイベントと関連するテーマなので、あわせて視聴してもらえるとうれしいです。いかにマラソンが楽しかったかがよくわかりますので。

***

今回の年末年始は1月1日(木)から営業します。

そして1日はスナック社会科特別編的に、新年会「ぎじっか」を開催します。

スナック社会科サトマキさんによる手描き告知画像。

スナック社会科サトマキさんによる手描き告知画像。

おせちやおでんが振る舞われている会場(店内奥の部屋)で、映画を見たり昼寝したり、あるいは外を散歩したり、とにかく各々適当にお過ごしください。自分で食べ飲みしたいものがある人はそれを持ってきてください。誰かに食べ飲みしてほしいものがある人も持ってきてください。ここはあなたの「ぎじっか(気遣いしなくちゃいけない相手がいる「実家」ではなくむしろ自分の部屋、しかしそこには同じように気楽に過ごしている他者もいる場所)」です。申し込みは不要。自分の部屋に帰るのに申し込みはいらないからね。無芸大食。

***

年末年始のお知らせ

年末は28日(日)まで営業します。

年始は1月1日(木)から営業!そのまま4日(日)まで12時〜19時でお店をあけて、5日(月)〜8日(木)でお休みします。9日(金)から通常営業です。

***

新刊チェック(26/01/11-17に刊行予定の本) *入荷は少し遅れます

***

岩波書店 歴史は“強者ファースト”か?

9784002711171

“自国の負の歴史を正当化する歴史否定論は一九九〇年代後半から日本で本格的に展開し、教科書にも影響を与えるようになった。いま「自国ファースト」などのうたい文句で各国の政治体制と連動しながら、排外主義を呼び込んでいる。韓国、米国はじめトランスナショナルな視点で身近に潜む歴史否定についてわかりやすく伝える一冊”。歴史修正ではなく歴史否定という言葉を使っているのが『歴史修正ミュージアム』などと響き合っていてよい。

***

晶文社 哲学者たちの<ほんとう>の仕事

9784794980373

“本を読んで考えにふけるだけで、毎日の生活費が自動的に入ってくるなんてことは起きない。著名な哲学者たちも、今を生きるわたしたちのように、生活のために「仕事」をしてきた。眼鏡を磨くスピノザ、嫌々ながら市長をつとめたモンテーニュ、工場労働で思索を深めたヴェイユ……。古代から現代まで40名の哲学者をとりあげ、生活の糧を得ていたもう一つの職業をひも解いていく。労働は想像力の源にも、知的活動の妨げにもなる。職業人生に光を当てる、唯一無二の哲学入門”。これは面白い視点だ……。ありそうでなかった気がする……。

***

小鳥遊書房 ジェイン・オースティンあるいはスタイルの秘密

9784867800959

“オースティンが描く世界にジェインの居場所はどこにもない 未婚女性の小説家が描いた世界で、なぜ女性たちはみな結婚を避けられないのか? 「個別性」や「単独性」をひどく嫌ったスタイル主義者オースティンの《スタイル》=「文体、美意識、流儀、作風」がどのように生まれたのかは永遠に謎のまま“。という紹介文で英文学専攻者はだいたい撃ち抜かれることでしょう。これは絶対おもしろい。『マンスフィールド・パーク』を途中で挫折している記憶があるので、再チャレンジか……。

***

仲西森奈『ホームページ』ウェブサイン会のお知らせ

大垣書店堀川新文化ビルヂング店さん主催で、2026年1月末に刊行予定の仲西森奈『ホームページ』宛名入りサイン本作成会をやってもらっています。仕入れてくれる書店さんには作れる限りの数はサイン本で納品予定なんですが、この企画に関しては購入者のお名前入りという特別感の出るものになっています。詳細はこちらにて。なお、大垣書店さんではもうひとつ別の企画も動き始めました。告知までしばしお待ちを〜。

***

今週のお知らせコーナー

***

①定期読書会&イベント関連のお知らせ

・12月28日(日)14時〜16時 高橋くん読書会

→今回の課題テーマは、年末恒例となった「今年のベスト」。なお、2023年のこの読書会後に丹渡さんが「来年はプルーストを読む」と迂闊に言い放ったところから『迂闊〜』は誕生しました。来年の抱負を迂闊に言うと、予想だにしない展開を生むのです。今年の迂闊は誰だ〜?特に申し込みは不要です。自由参加。ツイキャスでも流します。zoom参加希望者はbooks.lighthouse@gmail.comまで連絡ください。

・『物語とトラウマ』ゆる読書会はいったん終了。一度別のワークショップ的なものを挟んでから、別のテーマで読書会をスタート予定です。

②〈特別イベント関連〉

・〈店内イベント〉2026年1月11日(日)終日、『贈り物の本』刊行記念イベント「贈り物を頂き、誠にすいません」を開催します。牟田さん&日野さんによるトークイベントと、ごーすと書房・十七時退勤社・暮ラシカルデザイン編集部のブース出店、という豪華な1日になります。詳細&トークイベント申込はこちらから

〈店頭フェア開催中・年末まで〉「わたしのみすず書房」フェア、12月28日(日)までです。フェア特別冊子「わたしのみすず書房」は単体購入300円税込、当店ではみすず書房の本を購入いただければ無料贈呈としています。ウェブストアにもフェアページを作りました。あっというまの3ヶ月間だった……。なお、次回のフェアは白水社の予定です。

・〈店頭フェア開催中〉「Write down your voice.」という日記プロジェクトを始めました。この世界を生き抜くための日記。そしてこの世界を変えるための日記。それを私たちの「声」で作っていくプロジェクト。店頭に設置した共有の日記帳に「あなたの日記」を書き込んでいく試み。気軽にそして真剣に、ご参加ください。詳細はこちら

③読書のSNS&記録アプリ「Reads」のアカウントも取得、運用しています。個人的に読んでいる本を中心に紹介、ただただ楽しくやっております。ウェブストアでは「最近Readsで紹介した本」カテゴリも作りました。現状iOSのみですが、Androidにも対応予定とのこと。見るだけならウェブブラウザでもできるので、ぜひチェックしてみてください→本屋lighthouseのページ

④ウェブストアを移転しました。新ストアはこちらです旧ストアは完全に停止しています。TシャツなどのグッズはSUZURIで販売中です。

ブルースカイのアカウントを開設していました。なお、Twitterの運用はほぼ終了しました。緊急連絡やDM利用などは続けます。あと、Twitterでしか告知ができない/していないアカウントに関わる告知なども、当面の間は続けます。通常のお知らせ系はほかSNSにて同時並行的におこないますので、ご都合よろしいものでチェックしてください。各種リンクはこちらにまとまっていますので、よーちぇけらー٩( ᐛ )و

⑥2024年5月より営業時間を変更しました。土日祝日はこれまでどおり12時〜19時での営業ですが、平日の営業時間を14時〜21時に変更。いままでより2時間後ろにずらします。会社帰りにも寄りやすくなると思うので、ぜひ帰り道に……。

***

出版社の方へ:書評や本の紹介記事をこちらのレターにて配信することが可能です。執筆条件はこちらが叩き台になりますので、内容含め気軽にご相談くださいませ。

この新刊チェックは無料にて配信していますが、投げ銭はいつでも大歓迎でございます(50円以上から設定可能ですので、気前が大変よろしいときなどにこちらからお願いします)。

無料で「本屋lighthouseのニュースレター」をメールでお届けします。コンテンツを見逃さず、読者限定記事も受け取れます。

すでに登録済みの方は こちら