新刊チェック(26/02/08-14)&お知らせ

SNSに依存しない
本屋lighthouse 2026.01.23
誰でも

ほぼ2週間しか選挙準備期間がないわけで、国家運営という大事にも程があること=私たち各々の生活に直撃する選択を、まともに準備もさせてもらえずに決めろと……。10秒以内に決めてね!決めないとA定食にしちゃうからね!みたいなのは仲のよい関係性でやるから許される・面白がれるのであって、他者=社会に対する責任が生じている場でやっていいことではない。

消費税なくすとか急に言い出したけど、それはもともと別の党がずっと言っていたことで、現政権は拒否してたわけで……そもそも解散総選挙の公約にするなら解散しないでやればいいのであって、まったく理屈が通ってないよね。

「選挙後に通したい大事な法案がある」って言ってるけど、なんでその法案の中身を教えてくれないのだろうか。具体的なことは説明せずに「あした暇?」って訊かれたら「なにしたいのか教えてくれないと暇かどうかは答えたくないんだけど」ってなるのと同じだよね。

みたいな言い方をしたら、現時点で政治のこととか追えていない人にもこの状況のおかしさがわかってもらえるかもしれないな、などと考えています。右派とか左派とか中道とか保守とか、とにかく専門用語みたいだと感じてしまうものはできるかぎり使わず、そして目の前の相手がわかる言葉やたとえ話を使って、カジュアルなテンションで言ってみる……。SNSで飛び交っているような強い言葉は、普段からそれを使って戦っている人たちには「普通」のことですが、慣れていない人からすると「怖い」と感じるものですし、そう感じてしまったら立場や主張に関係なくみな「近寄りたくない」ものになってしまうのが、人間ってものですしね。事情がわかればどっちが正しいか判断できるけど、通りがかりで目にした喧嘩を即座に理解できるわけではないので。なんか殴り合ってる!巻き込まれたくないから離れよう!ってなっても責められないですよね(実際には正当防衛でもその瞬間だけ見た人はただの暴力や「喧嘩」にしか見えないからね)。こういう事情で闘ってるんです、と誰かが落ち着いた口調で説明してくれれば状況理解もできるので、「冷静に説明してくれる人」の役割を意識してみるのもいいんじゃないかと思います。

人類の歴史を見たらSNSなんてない時間のほうが圧倒的に長く、それでも民衆は悪政に抗ってこれたわけですから、SNS以外の場で時間をかけてやっていくスタイルを取り戻してもいいんじゃないか、とも思います。悪のほうが「効率」「速度」みたいなものとの相性がいいので、じっくり育っていく善はSNSでは本質的に勝ち目がない気がします。少なくとも、抵抗の場はSNS「だけ」ではない。そしてSNSで大ウケするスタイルで現実社会でコミュニケーションを取ったら、たぶんドン引きされる。

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・〈店内イベント〉2026年2月1日(日)13時〜15時 アドリアン・ダウプ『「キャンセル・カルチャー」パニックーーパニックを生み出す言説空間』(青土社)刊行記念イベント 「「キャンセル」という言葉があぶり出すもの、隠すもの」開催します。登壇するのは訳者の藤崎剛人さんとわたくし関口。司会は北村紗衣さんです。キャンセルカルチャー“現象”ってなに?という概略的なところから、書店の立場からキャンセルカルチャー(なるもの)について考えていくところまで、頑張ってついていく所存……。詳細と申込はこちらから

キャンセルカルチャーという「虚像」がどうして生まれたのか、そしてそれを元にしてさまざまな言説がなされていくことによる弊害……というのもまたSNS的なものが加速させた気もしています。選挙期間中になってしまいましたが、選挙後も世界は続いていくので、長期的視点を持って闘っていくためにも考えておきたいテーマだと思います。

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仲西森奈『ホームページ』(本屋lighthouse)表1

仲西森奈『ホームページ』(本屋lighthouse)表1

取扱書店も少しずつ増えています。本当にいいものができた。この本もまた、醜悪な世界にしないための1冊。

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新刊チェック(26/02/08-14に刊行予定の本) *入荷は少し遅れます

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平凡社 ゴーレムの生命論

9784582770087

“土くれから造り出され、人間によく似た外見を持ち、ごく簡単な手順でまた土へと戻されてしまう生命、ゴーレム”。“ユダヤ教の伝説からSF映画に至るまで、ゴーレムの歴史を辿りつつ生命の在り方を問い直す”。解説に小川公代。これは面白いに決まっている……。ゲームとか魔法もの漫画の世界のイメージしかないけど、ちゃんと知ると見え方変わるだろうな……。

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グラフィック社 植物園の歩き方

9784766140156

“植物愛好家や散歩好きに向けて、植物園のより深い楽しみ方や新たな発見ができる視点を紹介する一冊。温室や建物の美しさ、地域固有の多様な植物、絶滅危惧種の栽培、人と植物のつながりなどをアンソロジー形式で紹介します“。イラストレーター・カシワイによる植物園の歩き方本……こんなんよいに決まっておるな!?

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中央公論新社 本を読めなくなった人たち

9784121508614

新書。“〈倍速視聴〉から見えたコンテンツ消費における〈コスパ〉〈タイパ〉という欲望は、読書においてはどのように作用しているのか”。SNS的な読み方・テキストの受容の仕方って確実に存在していて、それは本が読める/本が好きな人の中にも侵食していると思うんですよね。出版業界論にとどめずに、社会のあり方についてまで射程を伸ばした「読み方」をしてほしい1冊ですね。

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晶文社 批判的日常美学について

9784794980441

“社会が要請する「ちゃんとしなければならない」に対して、自分の理由で反抗し、受け流し、交渉するための「道具」を追求すること。それが「批判的日常美学」の試み”。これはよいテーマ!だからこそタイトルは……サブタイトル(来たるべき「ふつうの暮らし」を求めて)と逆のほうがいい気がする。哲学知ってる人からしたらカジュアルなタイトルなのかもしれないけど、知らん人(=私)からしたら「なんかむずかしそう」となったので。

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晶文社 わたしの服はどこからきてどこへいくの?

9784794980342

“手放した服はどんな運命に? リサイクルされる割合はどのくらい? オーガニック素材はほんとうによいの? 服の値段はどのくらいだと妥当? サステナブルを企業は謳うけれどどこまで信用できる?……そんなあなたの疑問に答えます。ほんとうに心地よい服との付き合い方、いっしょに考えてみませんか?”。エシカルな消費をしようとするとお金がかかる問題は常に悩ましい……やはり政治は大事。

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金剛出版 そのこと、子どもたちとちゃんと話そう

9784772421621

“子どもは敏感に感じ取ります。「どうしてだろう」と考えます。そのとき、何が起きているかをきちんと話し合うことが子どもの力になります。大人が病気になるのは自分のせいじゃないと子ども自身が気づけるように、この本では、不安症やうつ病やストレスやトラウマのこと、精神疾患がある家族と暮らす子どものこと、そして、このような話題をどう話し合うか、人はどのように回復するのかについて考えます”。専門書の棚に入ってしまうのはもったいない本ですね。障害者差別だとかエイブリズム(難波本の紹介を借りれば“社会が要請する「ちゃんとしなければならない」”とほぼ同義)だとかに抵抗できる感覚を子どものうちから身につけておくこと、そのための1冊になる気がするので。

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今週のお知らせコーナー

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・2月7日(土)は朝8時くらいから13時くらいまでの変則営業となります。ときわ書房志津店で開催されるイベントのお手伝いに行くためです。朝本屋。必死の起床。起きれなかったら死ぬ。起きても死ぬ。それが必死の起床ッ!!

・2月8日(日)夜19時頃から(18時かもしれない)、スナック社会科特別回を予定しています。NPO法人風雷社中が行なっているガイドヘルパー養成研修のためのクラファン、に関連しての企画です。クラファン自体は1月末で終了してしまいますが、追加で支援できるようにしてくれるはず……ということで企画概要決まり次第お知らせします。とりあえず上記クラファンをチェック!

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①定期読書会&イベント関連のお知らせ

・2月21日(土)14時〜16時 高橋くん読書会

→今回の課題本は、丹渡実夢『迂闊 in progress 『プルーストを読む生活』を読む生活』(本屋lighthouse)。満を持しての自社刊行物。1月の開催はスキップして、かつ土曜日開催ですのでご注意をば。特に申し込みは不要です。自由参加。ツイキャスでも流します。zoom参加希望者はbooks.lighthouse@gmail.comまで連絡ください。

・『物語とトラウマ』ゆる読書会はいったん終了。一度別のワークショップ的なものを挟んでから、別のテーマで読書会をスタート予定です。

②〈特別イベント関連〉

・〈店内イベント〉2026年2月1日(日)13時〜15時 アドリアン・ダウプ『「キャンセル・カルチャー」パニックーーパニックを生み出す言説空間』(青土社)刊行記念イベント 「「キャンセル」という言葉があぶり出すもの、隠すもの」開催します。登壇するのは訳者の藤崎剛人さんとわたくし関口。司会は北村紗衣さんです。キャンセルカルチャー“現象”ってなに?という概略的なところから、書店の立場からキャンセルカルチャー(なるもの)について考えていくところまで、頑張ってついていく所存……。キャンセルカルチャーという「虚像」がどうして生まれたのか、そしてそれを元にしてさまざまな言説がなされていくことによる弊害……というのもまたSNS的なものが加速させた気もしています。選挙期間中になってしまいましたが、選挙後も世界は続いていくので、長期的視点を持って闘っていくためにも考えておきたいテーマだと思います。詳細と申込はこちらから

・〈出店イベント〉2月28日(土)11時〜17時、志津スモールBOOKフェス!@ときわ書房志津店に出店します。詳細決まり次第またお知らせします。この日は幕張のお店はお休みです。

・〈出店イベント〉3月7日(土)11時〜15時、第23回西千葉ブックマルシェ@西千葉HELLO GARDENに出店します。詳細決まり次第またお知らせします。この日は幕張のお店はお休みです。

・〈出店イベント〉3月20日(金)〜21日(土)両日13時〜20時、北千住BOOK SODOM@北千住BUoYに出店します。詳細はこちら。主催の遊星Dによる書店演劇「書店からきた女」も開演。イベント全体は22日も開催していますが、ブース出店は20日〜21日です。幕張のお店はお休みです。

・〈店頭フェア開催中〉「Write down your voice.」という日記プロジェクトを始めました。この世界を生き抜くための日記。そしてこの世界を変えるための日記。それを私たちの「声」で作っていくプロジェクト。店頭に設置した共有の日記帳に「あなたの日記」を書き込んでいく試み。気軽にそして真剣に、ご参加ください。詳細はこちら

③読書のSNS&記録アプリ「Reads」のアカウントも取得、運用しています。個人的に読んでいる本を中心に紹介、ただただ楽しくやっております。ウェブストアでは「最近Readsで紹介した本」カテゴリも作りました。現状iOSのみですが、Androidにも対応予定とのこと。見るだけならウェブブラウザでもできるので、ぜひチェックしてみてください→本屋lighthouseのページ

④ウェブストアを移転しました。新ストアはこちらです旧ストアは完全に停止しています。TシャツなどのグッズはSUZURIで販売中です。

ブルースカイのアカウントを開設していました。なお、Twitterの運用はほぼ終了しました。緊急連絡やDM利用などは続けます。あと、Twitterでしか告知ができない/していないアカウントに関わる告知なども、当面の間は続けます。通常のお知らせ系はほかSNSにて同時並行的におこないますので、ご都合よろしいものでチェックしてください。各種リンクはこちらにまとまっていますので、よーちぇけらー٩( ᐛ )و

⑥2024年5月より営業時間を変更しました。土日祝日はこれまでどおり12時〜19時での営業ですが、平日の営業時間を14時〜21時に変更。いままでより2時間後ろにずらします。会社帰りにも寄りやすくなると思うので、ぜひ帰り道に……。

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出版社の方へ:書評や本の紹介記事をこちらのレターにて配信することが可能です。執筆条件はこちらが叩き台になりますので、内容含め気軽にご相談くださいませ。

この新刊チェックは無料にて配信していますが、投げ銭はいつでも大歓迎でございます(50円以上から設定可能ですので、気前が大変よろしいときなどにこちらからお願いします)。

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