忘れていくものの記録251110〜25

読書日記
本屋lighthouse 2025.11.25
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11月10日(月)

 朝、うまく起きれたので散歩にでる。郵便局でレターパックプラスをひとつ出し、大学受験直前に早朝リスニングの練習をしながら歩いたり走ったりしていた公園に行ってみる。当時、リスニングは特に上手くならなかった。

 そのまま用水路を津田沼方面に、ずっと行けば谷津干潟にまでつながっている気がするコースを進む。たくさん鳥がいる。よく見るカモメ的なもののほかに、足の長いたぶんサギ的ななにかもいる。朝で人の気配が少ないからか、鳴き声もよく聞こえる。つたゐさんにあとで送ろうと思い、写真を撮っておく。

 通勤や通学で人がよく通る場所に近づくにつれ、鳥は姿を消してゆく。いないわけではない。おそらく姿を隠しているのだろう。安全だと思える環境でなければ、外には出てこれない。それは人も同じだ。「いない」のではなく「隠れざるを得ない」ということ。「いない」ということにすら気づけないでいる、ほんとうはそこかしこにいる存在が、まだまだたくさんあるということ。「いない」ということがわかるのは、存在する可能性を認識するという段階はクリアしているからだ。それは簡単なようでいて難しい、ということに気づくのも難しい。

 昼過ぎ、ひろこさんが瀬戸芸から帰ってきた。少し休んでいっしょに都内へ移動。ひろこさんは仕事仲間と飲み会へ。元気。私は神保町の竹尾へ。紙見本をたくさん見て、触って、サンプルも買って、大満足。ものをつくるという営みが好き。うれしい。

 夜は透明書店に行ってみた。無人営業時間だからというだけではないレベルで、棚がないがしろにされている印象を受けてしまった。この場所にお金を落とすのは嫌だった。独立系書店というだけでチェーン店よりも高評価がされてしまういまの風潮が嫌で、まさにその典型例だった。やるなら本気でやってほしかった。

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