忘れていくものの記録260413〜26
4月13日(月)
結局昨夜は終電、そして終電自体も遅れ、帰宅したのは25時過ぎ。26時くらいに就寝し、泥のように起きた。どうにかエンジョイワークスとの打ち合わせに間に合わせ、半分寝ながら、しかし寝てしまってはまずいので起きていたら、終わったあとに頭が痛くなった。ホルムズ海峡関連の影響でユニットバスが手配できないかもしれない、という話になる。戦争反対。こういう話題が出てきたことによってはじめて、生活と政治が切り離せないものであることを認識する人も増えていくのかもしれない。そのうえでどっちの現実逃避を選択するか。世界を変える方向に動くか、閉じこもるか。
昼寝して頭痛薬飲んで、元気。志津勤務のための移動、そして勤務直前のテナントビル控え室での読書、が習慣になるかもしれないという予感に身体がよろこびを覚えている気配。
そしてまたその対応関係が、コールリッジの詩を読んだことがあるが長らくそれを忘れていたような読者、あるいは部分的な引用を読んでその詩を知っている読者に対してサブリミナル効果を持つのかもしれない。(p.145)
というのはデイヴィッド・ロッジ『小説の技巧』からの引用なのだけど、昨夜のトークイベントで友田さんが言及していた『ホームページ』の構造は、この間テクスト性を同一作品=本そのもののなかで作りあげていったものとも言える。読書という営みにおいて我々が感じる心地よさのひとつが「これはあの本で書かれていたことと繋がるかも」や「どこかで読んだことがある気がする」という根拠があったりなかったりするあの“予感的なもの”であるならば、本書はやはり贅沢な本なのだと思う。勤務中も隙あらば読み進めていた。楽しい。
4月14日(火)
8時くらいに起床。昼から草野球。守備の動きは少しイメージとズレる部分があったが、バッティングはよかった。ボールをよく見て打つ。スロールッキングの実践。ゆっくり(ボールを)見(てスイングす)ると、(ライナー性の鋭い打球が飛んでいって)うれしい。気温も20度を超えていて、よい汗をかきました。めでたし。
ついにスパイクが壊れたので、椅子におしりがくっつきがちなひろこさんを連れ出してイオンモールへ。野球用のスパイクをはじめて買う。これまでサッカー用を使っていたが、投球時に右足を引き摺るため右足の劣化のみ激しく、今日壊れたのも右足だった。紐が切れ、つま先は捲れた。つけ麺食べて帰宅。おなかぱんぱん。ユニットバスの代替案でバストープという布製の着脱式浴槽がいいのではないか、という話に。果たして。
4月15日(水)
6時30分に起床に成功。溜めていた日記を記入し、配信。翻訳もここ数日できていない。やるぞ、と思ったらひろこさんが起き出しそうな声を出した。朝ごはんを食べて、いろいろやってたらキャッチボールの時間になり、野球場へ移動。昨日買った新スパイクは底に金具がついていて、土にしっかりと食い込む。その効果もあってか、球の質が高い気がする。気がするだけでもいい。気持ちいいから。
昼ごはんを食べて私は映画館へ。ひろこさんは仕事。映画『ハムネット』鑑賞。物語が私たちに手をさしのべることがあるのと同時に、どういうわけかはわからないけれども私たちが物語に手をさしのべる瞬間があるとも思っていて、その瞬間が映画のなかで訪れた。それを見た私は気づくと滂沱の涙を流しており、その光景を俯瞰する私もまたその場にあらわれ、おかしくなり、泣きながら笑っている客観的に見ればへんてこな人間がユナイテッドシネマ幕張のスクリーン5最後列J-01にいた。悲劇と喜劇は同じもの。見せかけと実体。スクリーンを見るとそこでも泣いてから笑っている人がいた。いいものをみたな、どうやってReadsに書こうかな、とか思いながらトイレに行って、用を足しながら上記のことを考えていたらまた泣けてきて、おしっこしながら泣いている、やはりはたからみるとへんてこな人間になってしまう。先日のtwililightで『ルックバック』のあらすじを話しながら泣いてた仲西さんと同じ機序だった。私たちは知らず知らずのうちに物語のほうに手をさしのべていて、その結果、物語もまた私たちに手をさしのべる、そういうことなのかもしれない。あるいは物語とは「こうあってほしい世界を想像/創造すること」でもあるし、その実現に対してなんらかのアプローチをとる、という実際的な関わり方の話でもある。
Alas for the poor savages when exposed to the influence of these polluting examples! Unsophisticated and confiding, they are easily led into every vice, and humanity weeps over the ruin thus remorselessly inflicted upon them by their European civilizers.
悲しいかな、この穢らわしきものたちの影響に晒された哀れな野蛮人ちよ! 素朴で疑うことを知らず、いとも容易く悪徳に染まり、ヨーロッパ人によって教化されたことによって無慈悲にもかれらに降りかかった破滅に泣き喚くほかないとは。