忘れていくものの記録260401〜12

読書日記
本屋lighthouse 2026.04.15
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4月1日(水)

As they drew nearer, and I watched the rising and sinking of their forms, and beheld the uplifted right arm bearing above the water the girdle of tappa, and their long dark hair trailing beside them as they swam, I almost fancied they could be nothing else than so many mermaids:—and very like mermaids they behaved too.

その群れが近づいてくるにつれ、おれにはその塊が浮かんだり沈んだりする様子がよく見えたし、持ち上げられて海面上でばたつく右腕や、泳ぐたびに体のそばを這うようにして流れる黒く長い髪の毛のこともよく見ることができた。おれにはそいつらがたくさんの人魚にしか思えず、うっとりした――それに彼女たちも人魚みたいに振る舞ってたからね。

 久しぶりに本チャンネルの個人撮影。ひとりで喋るタイプなので慣れない。西尾さんがお店に来ていろいろやってくれる。編集でどうにかしてもらおう。そのままバタバタとオープンするも、年度はじめかつ大雨かつ寒さのせいか、人間が近くにいる気配のないまま閉店時間に。ひたすら作業をこなして終了。西尾さんが買ってくれた1冊と、開店直後に駄菓子を買いにきたキッズ1名。しめて1460円。服部さんに明日のイベント関連で連絡。入り時間いつでもいいですよと送ると「今のところ、タイムスケジュール設計、ゼロ進捗!」と返ってきたので、「台本のない芝居is人生!」と打ち返す。

4月2日(木)

今日も雨。寒い。どうにか7時前に起床。

We were still some distance from the beach, and under slow headway, when we sailed right into the midst of these swimming nymphs, and they boarded us at every quarter; many seizing hold of the chainplates and springing into the chains; others, at the peril of being run over by the vessel in her course, catching at the bob-stays, and wreathing their slender forms about the ropes, hung suspended in the air.

おれたちはいまだに浜辺からは距離のあるところにいて、のんびりと前進していた。泳ぐニンフたちの只中に舵を切って入り込んだとき、彼女たちは船のいたるところから這い上ってきた。その多くはチェーンプレートを掴んでガチャガチャ言わせながら登ってきたし、そのほか船の進路上にいて轢かれちまう危険のあるニンフたちはマストを掴んで、それからそのスレンダーな身体をロープにまとわり付かせるようにしてぶら下がり、空中にとどまっていた。

 『灯台守の話』100冊が届く予定なのでいろいろと準備しながらそわそわ。通常の入荷もあるのでそちらも待つが、最近は午前納品が午後にずれ込むことが普通になってきていて、今日も14時頃にやってきた。今日に関しては中身の損傷も激しく、運送会社の疲弊具合が増していることを感じる。トランスビューのメールにも各地の本屋からの破損入荷報告が来るが、そっちも明らかに増えている。日本社会、ストレスの量がまずい。みんなどうにかなってしまう。結局『灯台守の話』も午前中にお届けしますの通知が、こちらから指定したわけではなく運送会社が設定したものなのに、届いたのは17時過ぎだった。

 16時頃から服部さんがお店にいて、じっくり棚を見てくれている。18時から『未読本の読書会』。常連さんもいればはじめての人もいて、服部さんがきっかけで来てくれた関東圏の人もいるわけで、非常にありがたい。家にある未読本1冊と、お店で見つけた未読本=読んでみたいあるいは気になった本1冊、この2冊を紹介するのだけど、どちらも本の中身というよりは「どうしてその本が気になったのか」つまり自分の歴史やいまの状況について自ずと物語ることになり、その時間が誰にとっても必要なものになる、ということが体感できる時間となった。また、「どうしてその本が気になったのか」は本の装丁とか惹句とかの要因も大きいため、本を作っている側にとっても有用な会であることがわかった。とにかく素晴らしい時間となり、これは今後もやろう、入り口と配信で繋いで同時開催しよう、ということに。楽しすぎて夜遅くなってしまった。そして発送作業がまったくできなかった。

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