忘れていくものの記録260302〜15

読書日記
本屋lighthouse 2026.03.17
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3月2日(月)

 おうちの建築作業、その下準備が始まっており、奥の土地から越境している樹木をどうにかしないといけない、という面倒なことがついに目前に来てしまう。スイッチを入れていろいろやって、手紙書いたり電話したりして、えらい。えらいのであった。

 なんだか身体を強烈に使い倒したくなり、キャッチボールではなくバッティングセンターへ。縦にバットを入れる感覚、ボールを最後までよく見る、軸足となる左足をぶらさない、といったチェックポイントを意識しながらバットを振る。センター方向にライナーで飛んでいく打球が増えていてよい。しかし毎回、ラスト5球ほどになると疲れてきてチェックポイントが疎かになる。そうなるとしょぼい打球になる、あるいはミートしてもシンプルなパワー不足で打球がピッチャー(マシン)の頭を超えなくなる。

 いい感じに疲れ果て、9時過ぎに爆の睡。

3月3日(火)

 志津勤務の行き帰りでプルースト。ついに知り合いになったアルベルチーヌのほくろの位置を正確に覚えようとしたりしている「私」は、アルベルチーヌが気に入らない娘のことをこき下ろしているあいだも「その頬をみつめて、どんな匂いがするのだろう、どんな味がするのだろうと考えていた」(p.525)

 昼ごはん食べて、土曜日の志津でのブックフェス時に購入しちまちまと読んでいたル・クレジオ『悪魔祓い』(岩波文庫)をあらためて読み始めた。返品不可の、カバーも本文も色褪せはじめた岩波文庫。

コップや鏡や壜、その他のものを手にとる。そしてそれらが声低くつぶやいているものに聞き入る。道路や橋や、空中に立ってじっと動かないクレーンなどを見つめる。すると沈黙は破られて、目を見開かせるような小さな模様や、痕や十字のしるしや文字が不意に現れる。文字は男たちや女たちに告げるのだ、道路も橋もクレーンも生きていると。(p.46)

 バイト先の本屋にある、実質的に売れ残りと化してすらいる岩波文庫は、私に対してのみ声を発している気がする。そのあと爆の睡。夜だった。

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